もちろん高血圧状態の改善の取り組みは、塩分摂取の管理だけでは不十分です。
その他に必要となる必須管理の事項としては次の内容です。
カリウムはナトリウム(塩分)と相互に働き、体内のナトリウム量(塩分の量)を調整する働きがあります。
食事摂取基準に定められた分量は、毎日必ず摂取するようにしましょう。
野菜などの一般の食事からも摂取できますが、保管できる食材として手軽に摂れる、干しぶどう、干し柿、バナナ、納豆、煮干しなど、常備しておいた方が良いと思います。
(納豆のタレは塩分を含みますので、半分残すなど減塩に努めましょう。)
*腎臓病の方はカリウム摂取を抑える必要がありますので、医師に相談してください。
また、野菜や果物にはマグネシウムやカルシウムなどのミネラルも含まれており、血圧を下げる効果も期待できますので、是非野菜中心の食事を心掛けましょう。
調理法のアドバイスとしては、カリウムは水に溶けだす性質がありますので、長時間水にさらす事は避けましょう。
スープなどにした場合は、スープも飲むようにしましょう。
その際、スープの味も薄くしなければ塩分摂取量が増えるので意味が無くなってしまいます。
また、ドレッシングなどで味付けする際も、塩分含有量をみながら最小限の使用量に留めましょう。
別サイトで、塩分やカリウムを始めとする各栄養素の摂取量を算出するサイトを運営しております。
是非活用してみて下さい。
⇒毎日の栄養摂取計算サイト
最大血圧180mmHg以上、最小血圧が110mmHg以上の方は、薬などでこれ以下に落としてから運動を始めます。
負担の大きい瞬発的な運動は、心臓に負担をかけ血圧の上がる原因となりますので避けましょう。
30分以上のウォーキングや水泳などで十分です。
(ジョギングなどは体に負担が掛かるので、お勧めできません。)
毎日軽い運動を30分以上続けると、血流が良くなります。
また、腎臓のナトリウム貯蔵量が改善される事により血液中の水分を排泄し、血圧が低下します。
汗をかいて塩分を排出する為に運動が推奨されていると勘違いし、運動せずにサウナに通っていた知人がおりました。
汗をかく事が目的ではありませんので、体を動かしましょう。
喫煙は血管の収縮を招きます。
それにより血流が悪くなり、血圧が上がります。
喫煙は血圧以外にも体に有害なので、これを機に禁煙しましょう。
私が行った禁煙方法は、私生活の中でたばこが吸える個所を段々と減らしてゆく事です。
逆に言えば、たばこが吸えない個所を増やしてゆくのと同時に、たばこを吸う時間と本数を決めるのです。
愛煙家であれば厳しい処置ですが、禁煙しようとしている人にとってはメリハリがつくのではないでしょうか?
もちろん、場所も本数も徐々に減らしてゆきます。
そして最後は自分でたばこを買わず、もらいたばこをする事です。
箱で買うと一箱吸ってしまいます。
もらいたばこなら、どうしても吸いたくなった時だけ一本だけ吸う事が出来ます。
そして、そのうち「たばこくらい自分で買えよな。」と陰口叩かれ、その陰口に耐えきれず止める事が出来ました。
適度な飲酒は血流をよくするので、百薬の長と呼ばれるだけあって体に害はないと思います。
しかし、一日のアルコール摂取量は増えれば増える程、血圧は上昇する事も事実です。
さまざまなサイトで語られているので見慣れてはいるかと思いますが、飲酒の量は次の量に留めましょう。
アルコールで30ml
⇒ビール換算で大瓶一本
⇒日本酒で一合
(男性の場合。女性はこの半分)
飲酒時のおつまみも塩分高めや高脂質のものが多いと思います。
アルコール量と合わせて注意するようにしましょう。
お酒の量を管理すると共に、週に2、3日は休肝日を設け、肝臓を休ませるようにしましょう。
内脂肪が増えると、動脈硬化を促進させる物質が分泌され、血栓ができやすくなったり血管が収縮し易くなります。
標準体重を計算し、その体重を目標に健康的なダイエットを行ってください。
標準体重 = 身長 × 身長 × 22
(身長は、メートル換算です。170cmであれば、1.7mで計算します。)
運動で説明しました通り、30分以上のウォーキングを週5日行い、摂取カロリーを控えて脂肪を落としましょう。
肉体的、精神的なストレスで血管は収縮し、血圧は上がってゆきます。
現代ではストレスは当たり前の世の中です。
仕事や家庭、人間関係などストレスの種は尽きません。
ストレスを溜め込む事の無いように、毎日のリラックスや発散に努めましょう。
そういう意味でも、運動は良いストレスの発散になると思います。
ストレスを発散する為に、飲酒、喫煙、暴食を行ってしまう人は、別の発散方法を見つけなければなりません。
高血圧改善の為とは言え、以上の事を始めるのは労力の要る事だと思います。
でも、忘れないでください。
あなたがこのサイトを見て血圧を下げようと決心し、覚悟した事を。
血圧を下げる事が出来なかった時の命に関わる結末を。
ここに書き出した必須事項は、あなたの将来を変える為の最小限必要な変化です。
生活の中での優先順位を上げて取り組みましょう。
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